<平安朝> 公家童女 正装汗衫姿(くげどうじょ せいそうかざみすがた)
濃色(こきいろ)の長袴の上に男子用の表袴(うえのはかま)を重ねて
つけている正装の汗衫姿(かざみすがた)は成年女子の「唐衣裳(からぎぬも)」
に当る少女の十二単です。
本来は文字通り汗取りの内衣であったと考えられますが10世紀中ごろに少女着用の
外衣となり10世紀末には長大化して正装として用いられたと思われます。
汗衫装束(かざみしょうぞく)の特色は少女の中性的な面をよく表し、
女子の服でありながら男子の服装の趣を多くもつことにあります。