<平安朝> 公卿縫腋袍束帯姿(くぎょうほうえきほうそくたいすがた) (冬装束)
平安時代末期(1150年頃)の公卿が縫腋袍をつけている束帯姿です。
「束帯」の名称は「石帯(せきたい)」で表衣(ひょうい)( 袍(うえのきぬ) )を束ね
て着装するところからです。
束帯は大宝元年の衣服令(701年)にみえる朝服(ちょうふく)が唐風(とうふう)
を脱し和風に発達したもので、天皇をはじめ文武百官が朝廷の諸行事に
着用した正装です。
この束帯の略装である衣冠(いかん)を宿直(とのいの)装束(しょうぞく)と呼ぶのに対して、
束帯は昼(ひる)装束(しょうぞく)といわれました。